情報セキュリティソリューションを提供する株式会社カスペルスキー(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:川合林太郎、以下カスペルスキー)は、国立大学法人静岡大学(所在地:静岡県静岡市、学長:伊東幸宏、以下静岡大学)と共同で開発した「情報モラル診断サービス」を、本日より全国の小中学校を対象にWebを通じて無償で提供を開始します。
「情報モラル診断サービス」は、小学校4年生から中学校3年生の児童や生徒を対象にインターネットの利用状況やモラル、セキュリティ、法などに関する質問を検定形式で実施し、結果をわかりやすく可視化することで、実情に沿った効果的な指導に役立つ教員向けのWebサービスです。全国対比や分布図などのデータの活用により、今、必要な指導を行うことが可能になります。
昨今、小中学生のインターネット利用の日常化に伴い、ネット依存、ネットいじめ、犯罪被害といったトラブルが増加しています。そのため、児童や生徒のインターネット利用に関する状況の把握は、学級運営に不可欠となっています。しかし、情報収集には時間と労力がかかり教員の負担が大きいため、なかなか進まないのが実情です。
そこで、小中学校における情報モラル教育のさらなる充実を目的とし、カスペルスキーのセキュリティ対策に関する専門性と、静岡大学 教育学部 塩田真吾准教授の情報モラル教育の専門性をもとに当サービスを開発しました。※
カスペルスキーと静岡大学は、学校教育の現場で児童・生徒のインターネット利用状況を把握し、教員の適切な指導をサポートするための研究・開発を継続していきます。
結果をもとに児童・生徒を個別にプロット。左下ゾーンは、インターネットの利用時間が長く、知識が少ない(注意が必要な児童・生徒)。右上ゾーンは、インターネットの利用時間が短く、知識が多い(安心な児童・生徒)。
インターネットの利用状況に関する設問について、全国平均と比較が可能。
(全国平均は、内閣府「青少年のインターネット利用環境実態調査データを利用)
※ 内閣府が実施する「青少年のインターネット利用環境実態調査」、文部科学省などが示す「情報モラルで身につけるべき5つの柱」(情報社会の倫理、法の理解と遵守、安全への知恵、情報セキュリティ、公共的なネットワーク社会の構築)に沿った内容になっています。
■ 静岡大学 教育学部 塩田研究室 塩田真吾氏 プロフィール
静岡大学 教育学部 学校教育講座 准教授。1981年生まれ33歳。早稲田大学大学院博士課程修了、博士(学術)。2009年より現職。専門は、教育工学、情報教育、授業デザイン。「社会とつながる授業」をテーマに、様々な企業と連携しながら「授業デザイン」について工学的に研究している。主な著書に、『企業とつくる授業』(2004)、『楽しく学ぶメディアリテラシー授業』2008)などがある。静岡県ネット安全・安心協議会 委員長、NPO法人企業教育研究会副理事長。