Kaspersky Lab、法人向けランサムウェア対策ツール「Kaspersky Anti-Ransomware Tool for Business」を無償で提供

～セキュリティ製品を補助し、ランサムウェアの脅威から組織を保護～

[本リリースは、2016年8月9日にKaspersky Labが発表したプレスリリースに基づいた抄訳です]

Kaspersky Labは、法人向けランサムウェア対策ツール「Kaspersky Anti-Ransomware Tool for Business」の提供を開始します。本ツールは、法人ユーザーをランサムウェアから守るための補完的なセキュリティ機能を提供する無料のツールです。ランサムウェアの振る舞いを特定して検知し、Windowsデバイスを保護します。

PCに感染して重要なデータを暗号化するランサムウェアは、ビジネスを遂行する上で重大な問題です。Kaspersky Labが実施した2016年度のITセキュリティリスク調査では、過去12か月に約42%の中小企業がランサムウェアの攻撃を受けたと回答し、そのうち34%が身代金を支払っています。さらに、身代金を支払った中小企業の約18%は、サイバー犯罪者の要求に従ったにもかかわらず、データを取り戻すことはできませんでした。また、ランサムウェアに関する別の調査では、企業や組織を対象としたランサムウェアの攻撃数が急激に増加し、2015年度は158,600件で、2014年度の27,000件から5.8倍に増加したことが明らかになっています。

企業や組織は、さまざまなセキュリティ保護技術を活用し、効果的なセキュリティ対策を実現することが求められています。「Kaspersky Anti-Ransomware Tool for Business」は、既に導入済みの他社製品との互換性があり、ランサムウェア対策をより強化することができます。

■ 「Kaspersky Anti-Ransomware Tool for Business」の中核となるテクノロジー

• Kaspersky Security Network（KSN）
  KSNは、世界中の数百万のKasperskyユーザーが任意で参加し、新しい脅威や悪意のある活動などサイバーセキュリティ関連のデータストリームを処理しているクラウドサービスです。KSNによって悪意のある活動に関する情報を世界規模で共有し、Kaspersky Labのセキュリティインテリジェンスが数秒のうちに配信され、最速で最高レベルの保護が維持されます。
• システムウォッチャー
  高度な予防的セキュリティのテクノロジーで、OSのファイルや設定に対する変更、プログラムの実行、ネットワーク経由でのデータ交換など、システム内で発生する重要なイベントをすべて追跡します。各イベントを分析することで、悪性のアクティビティをブロックして感染を防ぎ、システムに加えられた変更をロールバックします。

■ Kaspersky Anti-Ransomware Tool for Businessの利用について

PCに既にインストールされている他社のセキュリティ製品と互換性があり、最先端の暗号化ランサムウェア対策製品の補完ツールとして利用できます。詳細は、以下のページをご参照ください。
https://blog.kaspersky.co.jp/anti-ransomware-tool/12377/

■ データが暗号化された場合には

Kaspersky Labのエンドポイントプロダクトマネジメントの責任者であるコンスタンティン・ヴォロンコフ（Konstantin Voronkov）は次のように述べています。「Kaspersky製品は、2015年に世界中の約44万4,000の企業やユーザーをランサムウェアの感染から守り、5,300万ドル近くの金銭が違法に奪われることを防ぎました。弊社のエキスパートが調査した結果、暗号化ランサムウェアは拡大傾向にあり、その脅威から企業の資産を守るためにシンプルなツールを開発しました。特に中小企業では、市場にある多数のセキュリティ製品を比較するための専門知識を持っていないことがあります。Kaspersky Anti-Ransomware Tool for Business は、他社が提供するセキュリティ製品と一緒に使うことができる、ランサムウェア対策に特化したツールです。本ツールを通してKasperskyのテクノロジーの実力を知っていただければ幸いです」