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2024年1月5日
株式会社カスペルスキー
代表取締役社長 小林 岳夫

謹んで新年のご挨拶を申し上げるとともに、このたびの令和6年能登半島地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。皆様の安全と、被災地の一日も早い復興をお祈りいたします。

弊社は、本年2月に日本事業所の設立20周年を迎えます。立ち上げ当時の写真を見ますと、小さなオフィスに開発用PCやサーバーなどがひしめき合う中、社員が生き生きと仕事に取り組んでいる様子が見て取れます。それから長い年月、事業を継続できたのも当社製品・ソリューションをご愛用いただいているお客様、パートナーの皆様の支えがあってこそと改めて御礼申し上げます。

本年は、法人事業においては、日々高度化するサイバー脅威からお客様企業や組織をいっそう保護するため、先進的な製品ポートフォリオを拡充してまいります。XDR (Extended Detection and Response)ソリューションの提供をはじめ、従業員のサイバーセキュリティ意識を啓発するオンライントレーニングにオンプレミス版を加え、セキュリティ製品による防御のみならず、人のサイバーセキュリティ意識と知識の向上にも寄与したいと考えております。

コンシューマー事業では、2023年はお客様のさまざまなニーズにお応えするべく18種類の新ポートフォリオの導入や、サブスクリプション型の提供の拡充を行いました。本年はそれらのサービスをより多くのお客様にご利用いただけるよう、マーケティング活動にも注力してまいります。

サイバー脅威の状況に目を向けますと、弊社のグローバル調査分析チームが最近発表した2024年のサイバー脅威予測では、日本では金融分野がサイバー攻撃の主要な標的として浮上するとみています。また、個人に対してもSMSを使ったフィッシング詐欺や金銭目的のサイバー犯罪が継続するでしょう。ChatGPTに代表される大規模言語モデル(LLM)の普及により、組織への不正侵入のきっかけになる偽サイトやフィッシングメールは本物かどうかを見分けることが難しくなることが考えられます。ぜひセキュリティ対策製品の使用など、自衛策をお願いしたいと思います。

生活者の皆さんにとって生活インフラの一部となったインターネットを利用する際、トラブルやサイバー犯罪に巻き込まれることを避けるために、セキュリティリスクを見極めるスキルが重要になっています。昨年はCSR活動の一環として、国立大学法人静岡大学、国立大学法人鹿児島大学と共同開発した情報セキュリティ教材の小中学生向けGIGAスクール版、およびシニア向け版を提供いたしました。これからも、皆様が安全にインターネットを利用できる判断力を培えるようなコンテンツの開発に取り組んでまいります。

本年も情報セキュリティコミュニティならびに法執行機関と連携してサイバー犯罪の撲滅に協力し、皆様が安心・安全にインターネットを利用していただけるよう、社員一同尽力してまいります。

また、20年継続してきた実績と経験を活用し、10年、20年先も日本市場で愛用していただけるような製品やサービスの提供に取り組んでまいります。

本年もいっそうのご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

2024年 年頭のご挨拶

設立20周年を機に、最先端セキュリティサービスの提供を日本でもさらに拡充いたします。
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