2008年4月オンラインスキャナTOP20

順位	順位変動	ウイルス名	パーセンテージ
1.	+4	Email-Worm.Win32.Brontok.q	1.71
2.	-1	not-a-virus:AdWare.Win32.Virtumonde.gen	1.58
3.	+1	not-a-virus:PSWTool.Win32.RAS.a	1.45
4.	+2	Virus.Win32.Virut.n	1.00
5.	リエントリ	Virus.Win32.Virut.q	0.86
6.	+7	not-a-virus:Monitor.Win32.Ardamax.ae	0.75
7.	-4	Trojan.Win32.Dialer.yz	0.69
8.	新規!	Virus.Win32.Alman.b	0.64
9.	新規!	not-a-virus:AdWare.Win32.Agent.zk	0.60
10.	新規!	Backdoor.Win32.Hupigon.vnd	0.59
11.	新規!	Trojan-PSW.Win32.OnLineGames.isb	0.59
12.	-1	Email-Worm.Win32.Rays	0.58
13.	-3	Trojan.Win32.Delf.aam	0.53
14.	0	Virus.Win32.Parite.b	0.49
15.	新規!	Worm.Win32.Mabezat.b	0.49
16.	-14	Email-Worm.Win32.Bagle.of	0.48
17.	リエントリ	not-a-virus:Monitor.Win32.Perflogger.ad	0.45
18.	リエントリ	not-a-virus:Monitor.Win32.Perflogger.ca	0.44
19.	+1	Trojan-Spy.Win32.Ardamax.n	0.41
20.	新規!	not-a-virus:RiskTool.Win32.HideWindows	0.40
その他の悪意あるプログラム			85.27

オンラインスキャナTOP20の悪意あるプログラムトップ3に、ようやく変化が見られました。2か月の間首位の座にあったアドウェアのVirtumondeは1つポジションを落とし、TOP3に入っていた他の2つのプログラムもそれぞれ順位を下げています。

4月のランキングで注目されるのは、2007年末に第3位になったのち2008年の初めに第5～7位まで後退していた古参のワームBrontok.qが、首位の座を獲得したことです。先月まで首位であったVirtumondeは、パーセンテージを4.32%から1.58%まで落とした結果、首位を奪われました。Virtumondeの作者は、このプログラムの配信頻度を少なくしたと見られます。

一方で、ファイルウイルスであるVirut.nは先月に引き続き勢いを増し、4月には第4位につけています。先月10ポジションほどアップしたのち、4月には2つ順位を上げました。作者たちは今後も、この悪意あるプログラムの開発を続けていくと考えられますが、その理由は明白です。つまり、Virus.Win32.Virut.nはファイルを感染させるために面白半分で作られたものではなく、ゾンビネットワーク構築のためのボットなのです。このタイプのプログラムはサイバー犯罪の世界でよく使われるようになり、実益も生んでいます。さらに、同ウイルスの亜種であるVirut.qがすぐ下の第5位を占めており、今後数か月のうちにどちらかが首位になることがあるかどうか、興味深いところです。

今月のニューカマーで注目に値するものとしては、中国のバックドアHupigon.vnd、World Of Warcraftやリネージュといったオンラインゲームのアカウントを盗むトロイの木馬Trojan-PSW.Win32.OnLineGames.isbがあります。

4月のTOP20を総括すると、さまざまなユーザのパスワードを盗むことを目的とした悪意あるプログラムが引き続き優勢であると指摘できます。