データおよび情報の転送規格の標準化を推進する国際組織「OPC Foundation」に加盟しました。仕様に準拠した統合的な保護の実現に一歩近づいただけでなく、未来に向けた産業用サイバーセキュリティのスタンダードの開発にも貢献することができます。
[本リリースは、2017年2月8日にKaspersky Labが発表したプレスリリースに基づいた抄訳です]
Kaspersky Labは、データおよび情報の転送規格の標準化を推進する国際組織「OPC Foundation」に加盟したことを発表します。本組織は、産業界での転送規格の標準化を通して、安全かつ信頼性の高い相互運用を目指しています。
OPCは、産業オートメーション分野やその他業界における、安全で信頼性あるデータ交換を目的とした相互運用を行うためのプラットフォーム非依存の標準規格です。異なるベンダーのデバイスやシステムの間で、シームレスで安全な情報の流れを確保するために、460を超えるベンダーが参加して標準規格開発のためのさまざまな仕様を定義しています。
Kaspersky LabはOPC Foundationへの参画により、産業制御システムに最適化したサイバーセキュリティサービス「Kaspersky Industrial CyberSecurity(KICS)」にOPC UA(Unified Architecture)フレームワークを実装し、ライブラリの利用が可能になります。さらにOPC Certification Labを利用して、OPC UAのあらゆる機能との円滑な相互運用性の実現に向けて、ソリューションをテストすることが可能になります。
OPC認証取得により、OPCプロトコルを採用している企業の産業制御システムとKICSとのシームレスな統合ができ、SCADA(Supervisory Control And Data Acquisition)、HMI(Human Machine Interface)、エンジニアリングワークステーション、PLC(Programmable Logic Controller)などの産業制御システムの重要な要素に対して、ネットワークへのアクセス制御を含め、OPC準拠のマルチレイヤー保護が提供可能となります。
Kaspersky Labのクリティカルインフラストラクチャ・プロテクションビジネス部長、アンドレイ・スヴォーロフ(Andrey Suvorov)は次のように述べています。「Kaspersky Labは、将来のサイバーセキュリティに関連するOPC標準規格の開発に参加できることを非常に喜ばしく思っています。弊社の大きな目標の1つは、OPCが提供する相互運用ができる標準規格を含めた、世界中の組織が必要としているさまざまな規格を、産業制御システム用に最適化したKaspersky LabのサイバーセキュリティサービスであるKICSでサポートしていくことです。OPC Foundationに参画することで、仕様に準拠した統合的な保護の実現に一歩近づいただけでなく、未来に向けた産業用サイバーセキュリティのスタンダードの開発にも貢献することができます」
OPC Foundationのプレジデント兼エグゼクティブディレクターであるトーマス J. バーク(Thomas J. Burke)氏は、Kaspersky LabのOPC Foundationへの参画に対して、次のように歓迎の意を表しています。「Kaspersky Labは、国際的なサイバーセキュリティに対応し、堅牢なセキュリティソリューションを構築し、さまざまな分野にサービスを提供している極めて重要なパートナーです。我々は、Kaspersky LabがOPC Foundationに積極的に参加し、OPCのレベルをさらに引き上げ、OPCコミュニティ全体に向けてサイバーセキュリティのニーズに対応する製品やサービスを提供してくれること、また、多様なコラボレーションパートナーのニーズに対応しつつ、IIC、Industie4.0、M2M、China 2025の複雑な要件も満たすような信頼できるプラットフォームソリューションを実現してくれることを期待しています。Kaspersky Labが提供する製品やサービスが、IoTやインダストリアルIoTの絶え間なく変化するニーズへの対応を目指していることが明白であることも付け加えておきます」
Kaspersky Labは、IIC(Industrial Internet Consortium)にも2015年から加盟しています。
Kaspersky Labの産業用サイバーセキュリティに関する取り組みについては、以下のサイトをご覧ください。
https://ics.kaspersky.com/